« 民主党の先生方へ 復興計画は誰のせいで遅くなっているのか。 | トップページ | 民主党の先生方へ 労働者派遣法を撤廃せよ »

2011年9月 1日 (木)

民主党の先生方へ 環境未来都市は、概算契約で

にほんブログ村 経済ブログへ
にほんブログ村

   通常の官庁の契約方式は、一般競争契約か指名競争契約となります。契約額が確定してます。契約の方法は確定契約となり、売った、買ったの世界です。損をすることもあるし、儲かることもあるという世界です。しかし、環境未来都市のような未知なものの契約は、開発契約に近いものですので、契約の方法は、概算契約が妥当となります。通常概算契約は、開発当初から官民の密接な連携が必要なこともあり、契約方式は随意契約となります。概算契約は、概算額を契約当初に決めておき、先が見通せるようになった時か、あるいは納入後に官民で実績額に基づき確定額を決めるものです。もちろん開発計画ですから、当然変更契約があります。この方式ですと受注業者が損をすることはありません。新聞紙上で当初計画金額に比較して、倍額になったとの報道がされますが、この概算契約、変更契約によるものです。概算契約は中央の契約において実施されてますが、地方公共団体においては、実施されることが少ないと思います。 今回の大震災に対する第三次補正予算は概算19兆円、最終23兆円ともいわれます。1兆円の見積りをつくるには、ゼネコンが設計、見積りに200人程度をさいても数ケ月を要する膨大な作業です。役所の土木建築課の20人程度の課員をもってしては何年っても終わりません。また、順次工事をしては待たされる被災地はたまったものでありませんので、同時着工となりますが、日本の大手ゼネコンをもってしても限りがあります。よって、緊急事態大震災関連項目として国が被災地を指定して大手ゼネコンを割り振り、随意契約として、大手ゼネコンに設計、見積書を作成させ、役所は査定に専念することが必要となります。契約方法は仕様に対する見積り未確定につき、概算契約として中途確定条項の特約条項をつけることになります。すなわち、先が見通せる状態になった時点で、実績額に基づき、確定額を決めるものです。もちろん、工期を進めるにあたって変更点もありますので、変更契約を加味することになります。これが、環境未来都市の契約としては最も妥当な方法となります。この根底に流れる考え方は、コスト・マークアップ法、すなわち実績原価を保証し、5%の利益を上乗せしますという考えとなります。当然ですが、ラーニング・カーブのような工数逓減はないことを前提としてます。いずれにしても国のリーダーシップなしには進みません。

 

補足1

 防衛庁における契約方法には、一般確定契約、利益制限条項付確定契約、実費精算条項付確定契約、精算条項付概算契約、中途確定条項付概算契約があります。確定契約に特約条項をつけたものは、念のため確認しましょうというものです。概算契約に特約条項をつけたものは、先が見えた時点で確定契約としましょうというものと、完全に履行した後に精算しましょうと言うものに分かれます。国土交通省にも似たような契約があるものと思いますが、いずれにしても市町村では見たことも聞いたこともない方法ですので、国の指導が不可欠です。

概算契約の見積り書は、大部にもなりますので、官庁が査定しやすいように、官庁査定用の係数(仕損じ、廃棄率など)を入れておくこととなります。官民査定時には、この係数を査定することが通常です。後日、監査で実績材料、工数、経費をエビデンスで確認することとなります。

補足2

 仕様が未確定で契約できるかという問題がありますが、出来ます。例えば、艦船が被弾して緊急に修理をして出撃する必要がある場合に、仕様が確定するまでは修理をしないということは明らかに国家の存亡に関わることで不合理です。もう少し卑近な例で言えば、緊急時で仕様未確定で修理するような場合にも言えます。

 このような場合には、過去の最も仕様の近い契約を例として大枠で概算契約を締結して、工事をしながら仕様を確定してゆくという方法をとることになります。大きな変更契約を数度行い、各変更契約時に、実際に掛かった実績、エビデンスに基づき、細かい仕様の変更を行い、金額の確定をしてゆくことになります。国が全く関与しないということではなく、現場の仕様変更は監督官が、その都度関与して了承して工事を勧めることは当然です。

 膨大な作業が必要になりますが、現在の会計法では、このような方法を取らざるを得ないのです。はっきり言えば、監督官が認めた実績を跡付けで仕様として確定するというようなものにならざるを得ないのです。

 第二次ソロモン海戦後、米軍は、作戦行動をとれる空母は「ホーネット」のみとなり、「エンタープライズ」と「サラトガ」を真珠湾に帰港させ、急ピッチで修理を行った過去があります。我が国は、海軍工廠のようなものを保有してませんから、当然民間造船所に頼ることになります。よって、上記のような緊急時概算契約が必要なのです。

 現在の会計法では、戦時、緊急時の契約について、想定してませんが、当然検討されるべきものです。

 

« 民主党の先生方へ 復興計画は誰のせいで遅くなっているのか。 | トップページ | 民主党の先生方へ 労働者派遣法を撤廃せよ »

政策提言」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/577632/52618980

この記事へのトラックバック一覧です: 民主党の先生方へ 環境未来都市は、概算契約で:

« 民主党の先生方へ 復興計画は誰のせいで遅くなっているのか。 | トップページ | 民主党の先生方へ 労働者派遣法を撤廃せよ »

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
フォト
無料ブログはココログ

最近のトラックバック

ウェブページ