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2012年6月 1日 (金)

国債繰り上げ償還について(再掲)

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消費税10%アップは不退転の決意とのことですが、デフレ下で市場から増税による資金吸収を行うと需要が減少して、さらにデフレになるのは誰でもわかる理屈ですが、財政破綻、予算編成不能が見えてきて、それでもやらざるを得ないという状況です。日銀を悪者にする政治家が多いですが、日銀にこれ以上要求しても無理です。もはや政府の出番です。
政府は手段を有してます。それを以下、説明します。

 円が比較的安全な通貨ととして選択されているとのことですので、円の発行量を他国並みにしなければベースは変化しません。他国並みとは、過去の通貨供給量のことです。日本は少ないのです。通貨供給を増加する以外はベースを変化させないのですから、したがって小手先対処療法になります。
 よって、他国並みに通貨供給を発行することです。国債繰上げ償還を通貨発行でおこなうのはどうでしょうか。

「平成10年12月以前に発行された国債については、券面に、繰上償還を行うことがありうるとの記載がありますが、これについても、実際に繰上償還 を行うことはありません。」これは財務省のホームページの国債Q&Aに掲載されている記述です。国債繰上げ償還は、法定で予定されている手法です。この手法は、財貨を本来得られたであろう利子をカットするのですから、マイナス利子で資金供給し、なお、国債残高を減少させることができます。利子付資金供給では市場の反応は鈍いです。量的緩和は、無利子資金供給です。国債繰上げ償還は、マイナス利子による資金供給です。利子付資金供給も、量的緩和による無利子資金供給も国債残高は減少しません。また、通貨の価値を減少させることができません。
 国債繰上げ償還は、例え市場が反応しなくても国債償還、償却するのですから、国債残高は、減少させることができます。国債を利子のつかない現金に置き換えることで利払いをストップさせることができます。現金を大量に市場に供給することで、円価を希薄化し減価させることですから、いわば国民の同意の不要な増税です。しかも、日銀のバランスシートを改善します。資金退避先として円が選考されている現在は、時宜に適ってます。あまりに円が強い場合には、他国通貨並に希薄化が絶対に必要です。現金の市場への大量供給のアナウンスが必要です。市場が円安向かえば初期の目的を達成することができます。小幅な円安でも良し、大幅な円安は輸出にたよる日本にとってはなお良し。また、為替のように各国と協調して介入しないと効果のうすいものではなく、単独でできます。すなわち国債繰上げ償還は、王手飛車取り政策と考えます。ただし、単なる通貨増発と違い、行き先が民間企業になるために使い途の道筋をアナウンスする必要があります。

 肝心の財源は、政府、財務省の持つ小銭の通貨発行権限即ち政府紙幣を使います。非常事態ですので、活用できるものは何でも使う気概が必要です。

 日本の先端技術開発投資を阻止すること及び国力削減を目的として、米国の年次改革要望書に基づき、10年で公共投資600兆円を約束させられ実行しました。 アジア新興国においては、公共投資の総額は、優に千兆円が必要と想像されます。裏庭に有望な投資先はあるのです。また、繰上げ償還した現金は、政策投資銀行に再投資させ欧州金融安定化基金への融資を行い危機の沈静化に資するということもできます。

 以上の政策は、米国政府と密接に調整した後、行うのです。米国政府は日本は、金を貢ぐ金の卵として使い道があるので、そう簡単には、潰しません。これを逆手にとり、泳ぐのがよいと思います。

  米国は、米国債を買うことを推奨するでしょうが、米国のためになりません。通貨増発は、通貨戦争を勃発させる恐れが多分にありますが、現状は円が強すぎるのです。円の希薄化が必要なことを訴えるべきです。希薄化した資金は政策投資銀行経由でIMFに融資すると確約すれば理解は得れます。当然、国民の怒りは頂点に達する可能性もあります。世界恐慌の淵にある現在、実行する価値は十分にあります。万策つきて恐慌に突入するのは止むを得ないことですが、可能性のあることを実行しないことは悔いが残ります。

 現状は、世界の誰もがが円が他国に比較して割安と考えているのです。世界が日本は通貨供給量が昔対応で割安と考えていることなのです。だから円の価値がでて円、我が国国債に退避するのです。
 いかなる国も国債繰上げ償還によるマイナス利子で市場に資金供給できるかと いうと、これは歴史的に稀なことと思います。世界の信任があつく、かつ市場への資金供給量が少なく、デフレ下にある必要があります。日本もいつでもできる政策ではありません。現在は、歴史的に稀な好機といえます。
 反論として、市場に資金供給しても円は、ジャブジャブで投機先がみつからないといいます。このような時は、民間があまりに倒産のリスクをおそれるあまり縮んでいるときは、政府が道筋を示す必要があります。
 道筋は、政府紙幣なり、日銀券の発行を増やし、国債の繰上げ償還を行い、銀行に資金を供給し、国債を現金に置き換えて、銀行は、その資金をもってグループ企業の株式を買い入れ、株価を上げ、あわせて企業はアジア版財政投融資に投資を行うという道筋をアナウンスすることです。折しも、欧州危機で欧州はアジアか ら資金を引き上げてます。いまこそ、東南アジアに我が国金融機関は資金供給すべきです。関連記事 欧州資金供給の状況

 今後10年にわたり、毎年50兆円づつ繰り上げ償還をして、東南アジアに財政投融資の形で投資をすると世界に宣言すればよいのです。一度に500兆円繰り上げ償還して、半分をアジアに半分を欧州安定化基金に投資という形もあります。繰り上げ償還できる財源があれば、政治家はよこせというでしょうが、これでは売名行為に使われ元の木阿弥です。政治家の手を通さずに市場に金を供給するのです。何れにしてもTOO LITTLE TOO LATE では効果はでないのです。いまこのようなことをできる国は日本、中国しかありません。

 繰上げ償還を受けた銀行は、この資金をもって国内株式を買い上げて株式持合いを復活させるのです。為替の影響を受けて株価が乱高下することは経営 上ものぞましいことではなく、経営者も四半期の決算などの目先の利益を追い長期的な視野にたった経営ができなくなります。これは益だしを目的として時価評価の影響を受けてます。とりあえず、安定株主として銀行に国内株式を購入させるのです。現在は国内市場に魅力がないとのことで、日本人も見放し、外国人もみはなしていますが、日本の株式は、株の売買ではなく利回りで判断すべものです。日本株は明らかに売られすぎです。

 銀行に供給した資金は、株式持合いの指導のほかに、政府系ファンドに投資させ、それをアジアに投資するのです。国債繰上げ償還は、量的緩和の最たるものですから、バブル懸念がでてきます。リゾート開発、土地買占め、金買占め、穀物投機、希少金属投機などバブル懸念がありますが、資金は、株式と政府系基金で吸収して投資需要の旺盛なアジア開発にまわすのです。勿論他のあらゆる財政健全化政策も併用することは言うまでもありません。

 無制限な政府紙幣の発行は、当然ハイパーインフレを引き起こします。どの程度発行するか、財政健全化の努力の放棄、増税を回避することにつながらないか、 難しい問題が横たわります。政治家のつまみにされてはたまりません。選挙民を甘い言葉で誘い票にされてはたまりません。その政治家に託さざるを得ないところがつらいところです。

補足

国債繰り上げ償還の変形としては、アジアへの財政投融資の政府保証債への振替という手があります。アジア開発銀行、政策投資銀行などの利回りの有利な政府保証債を政府貨幣で購入し、国債償還の際に振替るのです。

 アジア開発銀行、政策投資銀行などへの政府貨幣は、インフラ整備など根強い膨大な需要のある東南アジアへ回ることになります。東南アジアのインフラ整備は優に千兆円を越えます。インフラ整備を通じて、日本企業の利益は国内に還流することになります。

 財政投融資機関債である政府保証債の貸倒引当は、発行額の10分の1でも引き当てればすみます。

 本来であれば、金融機関自らが判断して投資すべきでありますが、リスクをとれない現在は、財務省主導で政府保証付き財政投融資機関債割り振りが妥当な方法です。

 この方法の優れているところは、かっての日本株式会社のように欧米に集中豪雨的に輸出して顰蹙を買うことがないことです。アジアでは、近代化の土台としてインフラ整備を求めており、投資が投資を呼ぶ成長の離陸期に入っているからウィン・ウィンの方法です。

 メガ金融機関にとっても、低利の利息で預かった預金をアジア新興国の成長率と同等の利息を見込める財政投融資機関債では、利益は大きいものとなります。政府保証のついた財政投融資機関債を拒む理由はありません。

 おんぶにだっこでも財務省はヤルべきです。

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ゼロ・クーポン永久債について

国際協力銀行、インフラ債権を年金・生保に売却へ、日経 2014.6.26 web 版 
 国際協力銀行(JBIC)は今夏にも、海外に保有するインフラの債権を年金基金や生命保険会社に売却する方針だ。インフラ投資を商社やエネルギー会社から 機関投資家に裾野を広げる。公的な年金基金は収益性の低い国内債券からリスクの高い事業に資金を振り向ける方針で、年金積立金管理運用独立行政法人 (GPIF)も債権を買い取る方向だ。


 

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