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2013年12月30日 (月)

ポスドク問題

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 ポスドクの話は、新聞などでも取り上げますので、比較的よく知られた問題です。知らない人のためにコメントすると大学院修士課程、博士課程に進学したけれど、大学教員、研究職への道は極めて厳しく、就職しようにも歳も食っており、就職もままならない。従って、生きるために予備校教師の非常勤の教師、研究室の助手補助などで不安定な生活を延々と続けることを言います。大学院まで進学させて、親のすねを齧って生きるとは、そもそも何ナノかと怒り心頭の親御さんもいます。アカハラと言う言葉も、このような中からでてきた言葉でしょう。

 いまから20年も前に、意識されていた問題です。団塊ジュニアを当て込んだ最後の大学新設の時代でしたが、当時から就職は難しいものでした。読売の発言小町を見るとわかりますが、親御さんの怨嗟の声を見ることができます。

 発言小町などを見ますと、文系研究職は厳しく、本を発刊しても自分で買い取るとの裏話が溢れてます。それでも本を発行できれば良い方とのことです。大学で正規の講座を持っておれば、学生に強制的に購入させることは可能ですが、それは限られた方の話です。

 要するに、金になる研究は、生き延びるのですが、文学、哲学研究など金銭獲得に比較的貢献できない研究は、貧乏生活をおくらざるを得ないというものです。まだ、数少ない研究職にありつける方は恵まれているとのことです。しかし、就職といっても企業には、年齢もとっており、使い道がないとのことで敬遠されます。

 この理を理解することなく、信念で研究につき進んだ方は、適当な就職口がみつからずモラトリアムとして安易に困難を先延ばしするために進学された方は、今や途方に暮れてます。

 さて、この問題は、どこに原因があるのでしょうか。

 要するに大学院をあまりに作りすぎたということでしょう。博士号を得れば、大学教員への道は開かれると安易に考えた結果です。

 文系の大学院は、もともと金を産まないが、好きなことに打ち込むことで成り立っていたものです。ですから、資産家で金に余裕のある息子さん達がするものでした。

 大学教員となるのですから、最低でも旧帝大、有名私大出であることが、最低限度度必要です。それが全国すべての大学院で博士号をとっても就職口がないかと言っても、もともと無理な話でした。

 しかも、就職氷河期に、大学院までいけば就職の道は開けるかもということで、進学された方は、年齢を重ねて、さらに企業では使い道がないということになってます。

 大学が新設されている時には、比較的研究職の就職口はありましたが、今や学生人口が減少する時代ですので、なおのこと研究職の就職が難しい時代になってます。

 田中真紀子さんが、大学新設について一石を投じてましたが、高等教育は、親御さんの切なる期待も込められており、余程後先考えないと難しい。旧国鉄の駅開設のようなことでは禍根を残します。

 これは、弁護士、公認会計士の問題と通じるもので、需要以上に供給を安易に増やすと、単に競争に参加させただけに終わるということです。それどころか、激安での供給を招き、過当競争になります。

 大学生の就職問題も、一部上場企業のポストが限られているにも関わらず、大学生を増加させても、単に就職戦線に参加させただけに終わっていることに通じるものがあります。

 競争に参加することは、自由ですが、勝ち抜くことは、難しくなってます。それどころか、非常勤講師の増加、弁護士、公認会計士の就職浪人、収入の低下を見てみると、ある程度、マクロでコントロールしないと競争の激化を招くことになり、あまり効率的ではない。

 よく考えればポスドク、弁護士、公認会計士の問題は、とどのつまり政治に振り回されているということになります。当初の小泉さんの目論見どおり、五月蝿い弁護士、会計士を干上がらせ、土建屋さんに仕事を回わせたのです。

 

 


 

 

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コメント

香菜子です。博士・ドクターはもともと優秀で努力した人だけが得られる学歴であり勲章なのにそれがきちんと評価されないのはおかしいです。上から目線で傲慢高飛車な言い方かもしれないけど、勉強もしないで卒業しただけの学部卒が就職していい生活をしているのに、博士・ドクターが仕事に困るのは不公平です。何のために苦労して博士号をとったのかわからなくなる人も多いのでは。博士号・ドクターにはある程度の待遇を保証すべきです 香菜子

職業柄、所謂ポスドクと接することが多い。

ポスドクの共通点として感じることは、真面目で優秀であるのだが、プライドが高くて自信過剰、上から目線で周りを見下すという姿勢が言動に表れがちなことだ。一方で、批判や反論には弱い繊細なところがあり、たくましさがない。

もともとそのような性質の人間がポスドクになりやすいのか、研究室・研究所・大学という閉鎖社会という環境要因からくるものなのか、小生にはわからないが。

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