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2015年5月25日 (月)

海自幹部候補生は、甲種2等航海士・機関士相当免許を取得する

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 海上自衛隊のA幹部と言われる方は、運行2級(甲種2等航海士海技資格相当)及び機関2級(甲種2等機関士海技資格)を受験し、大方の方は合格します。

 海上自衛隊は、法律適用除外となっており、このために甲種2等航海士に代わり運行2級、甲種2等機関士の代わりに機関2級の免許を設定しており、難易度も相当程度にしてます。有事に際して、自衛官が民間船舶を資格を盾に操艦を拒否することなど許されません。

 甲種航海士などは商船大学で4年の過程を経て合格するものですから、それを1年の幹部候補生学校課程及び半年の遠洋練習航海終了時までに運行も機関も2つとも合格させるのですから、大変と言えば大変です。(商船大学などでは、航海科と機関科は、学部が異なり同時に取得することはありません。)

 どのような職種に就こうとも、A幹部といわれる方は、この二つの免許試験に概ね合格します。指揮権継承順位を示す幹部名簿には、この資格の有無が記載されてます。運行2級、機関2級の試験に合格することが初級幹部のイロハのイです。

 2級免許とは、護衛艦の航海長、機関長ができる免許となります。試験に合格しただけの方は副直士官として当直士官を補佐することで実務経験を積み、3年程度で資格が付与されます。当直士官として艦船の運行に責任を有する方は当然完全な運行資格を有してます。

 海曹が取得する免許は、運行3級、機関3級以下の実技に重きを置いた免許です。2級以上の免許は理論に重きを置いており、経験の少ないA幹部が取得できる所以です。

 因みに甲種免許は、日付変更線を越える練習航海が必須となっております。乙種免許はそれが不要です。そのためにA幹部の練習航海は、必ず日付変更線を越える遠洋練習航海が実施されます。世界一周、太平洋オセアニア回り、北米回り、南米回り、とローテーションを組んで各国を訪問し親善訪問をしてます。訪問国の大使館では必ず大使主催のレセプションが行われ全ての候補生は必ず出席します。世界一周とは、世界中の大使館でレセプションをし、日本国を代表して、訪問国と親善を深めると言うことです。

 試験は、厳格に実施されます。遠洋練習航海終了近くに艦上で受験します。遠洋練習航海終了時までに合格できなくとも、試験は、毎年ありますので、チャンスは何度もあります。

 簡単に言えば、候補生学校一年、練習航海半年の教育の半分は、候補生を運行2級(甲種2等航海士)、機関2級(甲種2等機関士)を取得できるレベルまで引き上げることにあります。残りの半分は初級幹部としての素養、体力です。教育の結果、一般幹部候補生はすべて艦船の航海及び機関の運行の素養を有するということになります。

 帝国海軍は、海兵、機関学校、主計学校に分かれてましたが、海上自衛隊になってからは、すべてA幹部は、甲板、機関ともに運行の素養を有する教育を課することにしてます。オールラウンドの幹部育成を目指してます。第33代海上幕僚長村川豊海将は、経理・補給分野の出身です。これは、先の大戦における後方軽視で完敗した教訓の結果なのです。ここは、陸上自衛隊、航空自衛隊と完全に違う所です。

 甲種2等航海士の勉強をされている方が海自運行2級免許を受験しても直ちに合格するとは、限りません。海上自衛隊の艦船は、編隊航行を基本としているために艦船の占位に関する問題が出されるからです。潮、風のある中で何度の進路で、速度何ノットで何分航行すれば、指定の位置に入るかというような問題があるのです。このような問題は、甲種2等航海士の試験では、出ません。単縦陣からダイヤモンドのような編隊を作る場合に、瞬時に指定の占位位置から進路、速度、航行時間が計算できなくては、編隊航行などできないのです。

 候補生への国費投入額を計算すると入校から部隊に配属されるまでに一人5千万円は優に掛かってます。海上自衛隊の期待の大きさが分かります。医学部2000万円、薬学部2900万円です。ハーバード大学2回卒業できるほど金をかけているのです。

 海上自衛隊幹部候補生は、武官としての本省課長候補生です。上級職国家公務員試験を通過しないで本省課長になれるのは、防衛省以外にはありません。

 遠航終了後は、1分隊砲雷科砲術士に位置され分隊士になれば、24歳で50名程度の親父のような部下を持つことになります。財務省上級職の官僚は29歳程度で地方の税務所長に配置されますが、同様な教育方法です。3尉(少尉)は、下から数えて8つ階級を飛ばしてますので、そのようにならざるを得ない。

 候補生学校卒業後、8年程度で米国か国内の大学院に希望すれば、官費で留学できます。15年もすれば大使館付防衛駐在官(現在陸海空合計で61名、1佐職、更に増員検討中)として赴任します。定年まで含めると半数が1佐(防衛大学教授相当)になります。最高指揮官の退職金は、事務次官並7千万円程度です。(若い内から退職金、俸給の話をする初級幹部は、軽蔑されます。)

 候補生は、防衛大学70名(理工系)、一般大学70名(文系)程度です。海上自衛隊は、法学部、経済学部、商学部、経営学部など文系卒業生も必要としてます。この中から海上幕僚長、自衛艦隊司令官、護衛艦隊司令官、航空集団司令官、潜水艦隊司令官などがでます。(海上幕僚長がでないクラスもあります。)これ以外に競争相手はいないのですからエリートです。

 一学年100万人の内の140人ですので、頭脳明晰は勿論ですが、由緒正しい名門の出の方が多くなります。日本国憲法では武官を否定してますが、自然に選抜しても世界各国の士官と同様に武将末裔、名家、名門、日本国歴史上の人物に繋がる方の出が自然と多くなります。

 因みに能力主義ですから、名門、家柄、男女差はありません。護衛艦艦長にも航空機機長にも海幕部課長にも能力次第でなれます。これは、先人の女性幹部が幾多の困難の末、切り開いた道でもあります。

 候補生学校では、入校後3ケ月で8マイル8時間の遠泳があります。江田島では金槌も遠泳できるように懇切丁寧、優しく指導してくれます。

 候補生学校は性格上、古鷹山登山、弥山登山、10キロ持久走、原村野外戦闘訓練40キロ行軍など体を鍛える訓練があります。士官養成学校ですから勉強だけという訳にはいきません。幹事付という学生全般の指導をする方が親切丁寧に、やさしく指導してくれます。候補生の中で左団扇などという方あまりいない筈です。古鷹山登山でも弥山登山でもすべて候補生総員による四つん這いになっての全力疾走ですので優雅に仲良く登山では決してありません。負荷のない余裕のある訓練ではそもそも鍛錬になりません。起床後直ちに全力疾走500メートル、カッター漕ぎ1500メートルが日常ですので、聞いただけで疲れる方には無理です。

 訓練の中で将官艇ランチ達着、ヨット操縦訓練があります。それに合わせて1級船舶操縦士免許の案内がきますので、取得した方が良い。1級船舶ですと外洋クルーザーを操縦(操艦)できます。費用は10万程度です。機会を逃すと中々取得できないものです。ヨットなども米海軍士官で帰国される方から無償で譲渡されることもあります。(回航、保管が大変ですが。)

Syokantei

 機関科実習として、舶用小型ディーゼル・エンジンの完全分解、組立て、起動もあります。小型などといってもトラックのエンジンより大きなものです。共同ではなく、すべて1人で行います。候補生140名ですので、お金も時間もかかってます。2年後、3分隊機関科機関士として赴任すると1000倍の馬力のあるエンジンを扱う基礎ですから力も入ります。教官は、練達の海曹教官が懇切丁寧に教えてくれます。

 掃除も徹底的に行われます。便所掃除などは便器を素手で触って確認されますので、そのつもりで掃除する必要があります。このようなことが出来ない方は幹部候補生は無理です。

 日課は、すべて成績になります。学業優秀だけでは、成績優秀者への道は難しい筈ですが、候補生は、誰でも成績優秀者の可能性があります。

 24時間寄居を伴にして、候補生学校一年、遠洋練習航海半年を通じて評価された人物評価は、最も的確な評価の筈です。

 A幹部は、どのような配置についても35歳から40歳頃には海上自衛隊全般に関わる仕事が非常に多くなります。40歳頃から、大体年収1000万円程度になります。帝国海軍の時代からやっとこ大尉と言われるように若い内は俸給が安いが、40歳になる頃には間違いなく千万円の大台に乗せます。

 普通は、定年が55歳~56歳程度です。若い内は、新幹線で昇進しますので、部下が自分の俸給の倍ということも珍しくありません。それは、A幹部が異常な昇進をしているからです。不満を持つなど勘違いしてはいけません。

 研修で言えば、財務省はハーバード、ケンブリッジですが、海上自衛隊は、部内研修で3尉に半年の専門過程(必修)、1尉前期で中級(必修)一年、1尉後期で指揮幕僚課程(選抜)一年、2佐で統幕(選抜)10ケ月の課程があります。

 部外研修として京産大、拓殖大、慶応大学、早稲田大学、神戸大学、筑波大学など大学の委託生、聴講生一年研修(選考のみ)、大学院研修2年間(委託生に引き続きとなり3年勤務経験が抜けます。また入学筆記試験があります。)、PGS(Post Graduate School)があります。防衛省との共同研究も始まっており、比較的近い内に全ての大学が受け入れてくれる筈です。委託生、聴講生とも大学に指導教授がおり、指導が受けれます。学部の学生のような扱いはありません。

  官民交流で希望すれば、1尉の頃に、公認会計士監査法人、一流商社に一年程度の研修制度もあります。実際に現場に配置され三菱商事など民間のエリート社員と一緒に勤務することもできます。

 防衛省が調達する装備品は、一流企業が製造しています。企業側の交渉相手は、課長レベルの方が対応しますが、ほぼ東大出の方ばかりです。一流企業の嘱望されるエースを配置してますので、当然と言えば当然です。東大、京大で一学年6千名もいるのですから一流企業のエリートばかりと交渉すると当然そうなる理屈です。

 国家公務員第1種試験を合格せずに、社会の上層部に食い込めるチャンスは、そうそうありません。それが海上自衛隊幹部候補生なのです。貴方も海上幕僚長になり、日本国総理大臣にアドバイスして退職金7千万円のチャンスはあります。

 慶応、立教、ICU、上智、関学、南山などハイカラ大学は、普通は最初から近寄らないのですが、帰国子女など英語に堪能な方は自分を生かす道があります。これを読んで何が悲しくて監獄に入るのかと思った方は土台無理です。

  候補生を希望する方は、難関ですが、挑戦する価値のある職業です。市役所勤務のようなことを考えるのであれば、難関ですが国家公務員2種試験を受験して防衛庁事務官が適してます。

 女性で男女差別は、絶対拒否という方には、幹部候補生は、お勧めです。東大など、ソコソコ頭脳明晰で、体力があり、アイシャドウ、口紅など化粧に違和感を感じている方にお薦め。電通に入って3年で過労で自殺した高橋まつりさんのようなことは絶対にあり得ません。一人5千万かけて教育していますから、欠けることは大変な損失なのです。

 また、院卒で非常勤で少し見込みと違った方も、28歳まで受験できますので、お薦めです。理系、文系問いません。候補生学校無事卒業できたら、付け出し2尉(中尉)です。(入校時初任給238,300円、卒業任官時251,700)。外務省出向もあります。

 能力さえあれば艦長にも海上幕僚長にもなり総理大臣補佐もできます。その基本は、1500メートルを4分30秒~5分、腕立て伏せ100回、懸垂50回、水泳自由形50m35秒、乱れず酒一升で大抵の幹部候補生を打ち負かせます。(入校時体力検定において、力のあるところを見せつけ、体力検定1級徽章をつけると、それだけで他の候補生に差をつけれ教官の覚えも良くなります。)

 東大でも京大でもハーバード大でも、財務省超エリートでも、頭だけでは下士官は、誰もついてきません。(これは重要なことです。この道20年という神様のような下士官がヒヨっ子の命令に従うのは、多少見どころがあるので将来の伸び代を見越してのことです。全然見どころがない士官、A幹ではなく、アカン、ヤカンの間違いでないかと面罵されます。)

※士官は、休憩時間には、コントラを必ずやるので、コントラクト・ブリッジに熟達することは、極めて重要です。コントラが下手なために、上官に口汚く指導され、ケンカに発展することがママある。ブリッジ協会などで専門的に指導を受けておくと役に立つ。

 練習航海中は、航海手当、乗組手当だけで小遣いは、十分です。俸給本体6ケ月、期末勤勉手当は、貯蓄されてますので、遠洋練習航海終了時に150万円以上貯まってますので、奨学金の一括返済などに利用できます。

※船酔いは、ある程度(3ケ月)訓練すれば自然に慣れるものです。三半規管が弱くて海上勤務不適という話はあまり聞きません。

補足1
 海技資格は、防衛大学出身の方は、防大4年、幹部候補生学校1年、遠洋練習航海半年程度の都合約5年半で受験しますが、一般大学出身の方は、幹部候補生学校1年、遠洋航海半年の都合約1年半で受験します。

補足2

 海上自衛隊の艦船は、3千トンから2万トンまで大型化してます。北は、稚内から南は沖縄まで日本全国を航行して、十年経験を積んだ後も、なお国土交通省が民間船舶を運行することを認めないのは、免許の管轄に捉われた弊害です。

 南極昭和基地へ航行するのも海上自衛隊の艦船です。遠洋練習航海で七つの海を航行するのも海上自衛隊の艦船です。必要とあれば世界中どこの海域でも展開して高度のオペレーションをする能力があります。これで国土交通省海上保安庁から民間船舶の運行を拒否されるのは、変と思わなければなりません。

 1000億円の護衛艦のエンジンの神様が民間3億円のボロ船も扱えないのは、変と思わなければなりません。ペルシャ湾の掃海機雷除去も自衛隊の艦船です。掃海とは、海の機雷の掃除ですから、たとえ1メートルでも掃除残しがあってはいけないのです。精密な操艦技術がなければできないのです。民間船長の操艦技術ではまったく不可能なのです。ただ行って帰ってくるだけの民間操船をどうして拒否されなければならないのか不思議と思わなくてはなりません。

 運行免許、機関免許試験は、厳格に実施しており、海上自衛官の退職後の就職を確保する上でも民間船舶の運行を認めさせるべく国土交通省海上保安庁に働きかけるべきです。これは、自衛隊継子扱いの名残りなのです。

 このような免許に関わる不思議は山ほどあります。原則自衛隊の部内で獲得した技術は、改めて講習を受け、受験料を支払って受け直さなければ、民間では使用できないのです。業務として行っているにも関わらずです。民間がもてあます非常事態・過酷事故になれば、自衛隊に必ず頼ります。自衛隊が最後の砦でと言われる所以です。

 あまり邪険にするようであれば、民間の資格がありませんので、できませんと断ったらどうでしょうか。

 例えば、応急という分野があります。艦船の破口の調査、プロペラへの漁網の巻きつきなどのために応急員は、軟式潜水具で潜り調査、作業をします。このために、もっとも初歩的な講習でも1日8時間、1ケ月の、座学、実習をします。国費を費用換算すると一人50万円を下らないでしょう。それでも民間ではまったく受け付けてくれません。変と思わなければなりません。

 防衛省には、危険な任務を付与して、国民の自衛官に対する扱いが依然として継子では、困ります。自衛官には、危険な任務の付与を与えるのであれば、他省庁は、最大限の特典を付与すべきです。道理と思いませんか。

 各省庁の免許権限にまったく影響は、与えません。現に業務を遂行している隊員について、自衛隊の申請に基づき、免許・資格を付与して下さいとお願いしているのです。民間資格で゛自衛隊に欠落している部分は、講習会で十分補うこともできます。真っ当な申し出と思います。

幹部候補生学校予算 目の子 10億

この内、他の課程の教育もあるので6割がA幹部予算と見做す。    6億円

教官など給与 150名×40万円×12ケ月×0.6=4.3億

国内巡航練習艦維持費 年次検査、年次修理5億円、定期検査、定期修理20億

年平均 8.75億  このうち、他の課程も利用するので2割がA幹部用と見做す 1.75億

乗員給与 200名×30万円×12ケ月×0.2=1.44億

乗員食事 200名×788円×365日×0.2=0.12億

学生給与 20万円×12ケ月×130名=0.3億円

学生被服 10万円×130名=0.13億

合計14.04億÷130名=1080万円/人

遠洋練習航海

外洋練習艦2隻

年次検査・年次修理 5億、定期検査・定期修理30億 平均11.25億×2隻=22.5億

他の課程も使用するが、9割はA幹部用 22.5×0.9=20.25億

燃料費 1隻1億×2隻×0.9=1.8億

食事 専属練習艦隊  350名×788円×365日×0.9=0.9億

給与         350名×40万円×12ケ月×0.9=15,12億

食事  派遣練習艦 200名×788円×210日=0.3億円

給与         200名×40万円×7ケ月=5.6億       

学生給与 30万円×130名×10ケ月=3.9億円

寄港地研修費

130名×10万円×10ケ所=0.13億

合計48億÷130名=3692万円

入校から部隊配属まで一人当たり4772万円

 航空機実習、潜水艦実習、各種シュミレーター実習、整備実習などがあり、実際はもっとかかります。

補足3

 江田島でのどのような教育をするのか紹介した小説に海兵68期(昭和12年4月入校)の豊田穣さんの書いた「海兵四号生徒」という本があります。この本で述べられた行事は、テレビで一部ですが紹介されてましたので、おそらく現在も江田島で行われているものと推測します。候補生を受験したい方は参考になるかも知れません。絶版ですが、アマゾンで200円程度で買えます。江田島は、英国ダートマス、米国アナポリスと並んで3大海軍兵学校といわれた由緒ある兵学校の伝統を引き継いでおり、世界有数の海軍士官養成機関です。太平洋戦争において、米海軍が江田島海軍兵学校を爆撃・襲撃したなかったのは、江田島に敬意を払ったこともある。兵学校の赤煉瓦、大講堂、教育参考館などの施設に銃撃の後は皆無です。

補足4

 遠洋練習航海に行くと、天文航法で六分儀で星を取ります。通常は、天測歴から専用の計算紙で計算します。天文航法も達人になると、艦橋の窓ガラスにチャイナペンで書いて計算し位置を出します。

 半世紀も前のことですが、遠洋練習航海に参加した防衛大学の先生は、計算式をパッカードのプログラム電卓に記憶させて、観測した数値を入れるだけで、位置を計算してました。機械を利用することも考えられて良いのではないか。

 現在は世界中どこでもGPSで位置がでますが、運輸省海技資格が六分儀による天文航法必須ですから、それに準ずる防衛庁海技資格も必須になる理屈です。遠洋練習航海中150日間航海中は、毎日薄明、薄暮時の六分儀による艦位測定を行います。この負担を軽減するには、運輸省海技資格の改善を待つしか方法はありません。

 近頃は、このような天文航法専用電卓も販売されてます。NC-2100E

 チンタラ、チンタラ計算するのは、カッタルという方に最適です。パッと星をとって、艦位計算、分隊長提出、後は休み、トランプという夢のような話です。(分隊長のズルしたら許さない、腕立て伏せ100回という声が聞こえてきます。)

 遠航が始まると仏の分隊長が鬼になります。なんとか一人前の幹部にしようと必死です。鬼の形相で候補生をシゴキます。教育期間が残り少なくなると一人前の幹部としてやってゆけるか不安になります。獅子は子供を千尋の谷から突き落とすといわれてますが、分隊長は全存在を賭けて教育します。鬼にもなります。分隊長が幹部不適と認定した場合には、絶対に実習幹部から正規の幹部になることは不可能です。候補生は実習幹部という3尉(少尉)であり正規幹部ではありません。過去にも免職にした実習幹部はいます。

補足5

 上記は一般幹部候補生といわれる方ですが、この他に技術幹部がいます。30名程度ですが、あらかじめ貸費学生として10名程度は選抜ずみです。貸費学生は、月額54000円を無償貸与され、理工系学部卒業と同時に候補生学校に入校し一年間教育をうけます。大学院修士の方は、候補生学校卒業と同時に2尉に任官します。公務員全般に、このような特典があります。選抜試験は、偏差値68程度ですから超難関試験です。

補足6

 弁護士、公認会計士は、公募幹部として採用された場合には、2佐相当になります。弁護士資格を有して、一般幹部候補生に採用された場合には、候補生学校卒業と同時に相当の階級に格付けされる筈です。米海軍では、太平洋戦争に弁護士など資格者を中佐に格付けして参戦させましたが、その名残りと思われます。弁護士資格をとったものの、就職浪人といわれる方は、一般幹部候補生も選択肢に入れてはどうでしょうか。弁護士、公認会計士、税理士などの資格を生かせる職場は沢山あります。

 公募で応募された医師免許を有する方は、医官として勤務しますが、医官勤務に必要な海上自衛隊の知識を付与するために候補生学校で数ヶ月勉強します。座学中心であり、一般候補生のような訓練は免除されてます。

補足7

 海上自衛隊での生活がどのようなものかイメージが沸かない方は、阿川弘之著「軍艦長門の生涯」を読むと良い。戦前の話ですが、現代の海軍にも通じます。公務員とか、会社員とはまったく違った世界です。

補足8

 艦艇の運行は、すべて暗号で動いてます。また搭載する武器も秘密の塊です。海上自衛隊の幹部になるのですから、当然秘密事項を扱いますので、秘密事項適格性審査が長期間にわたり厳格に行われます。よって、親戚も含めて疑義がある方は受験しないことです。この審査をパスしないと秘密事項を扱えず、結局業務を遂行できなくなり、退職の道を選ばざるを得なくなります。また、身体検査時に指紋採取が行われ、警察データベースとの指紋照合も行われますので、過去に万引、窃盗などの犯歴があると合格できません。

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コメント

はじめまして 
遠洋航海は内地巡航含め3月下旬の卒業後10月下旬の遠洋航海終了で7ヶ月ほどですね。
一級船舶は江田島時代に取りますが甲種2等航海士及び甲種2等機関士取得は
つい最近ですか?
3年前には取らされるようなことはありませんでした。
「練習艦かとりの艦長は女性」 これは…

 私の話は、およそ半世紀前の話ですが、大体実状にあっている筈です。昔は、3ローテーションと言って、1尉になるまでは、すべてA幹部は、艦船勤務が義務付けられており3つの艦船配置を経験したのち、それぞれの進む方向が決まったのです。副直士官をするために海技資格は必須だったのです。
 現在は、違うようですが、海技資格を有せず素養がないと正面の幹部に対して後方部門の幹部が気後れして意見が言えなくなる筈です。

 国土交通省管轄の甲種免許は護衛艦の運行には、不要ですから受験する必要がそもそもありません。護衛艦の運行には、防衛省管轄の運行免許、機関免許が必要なのです。
 防衛省管轄の免許は、国土交通省管轄の免許に劣っているような言い方ですが、間違いです。
 防衛省取得免許をもって、国土交通省甲種免許取得とみなす日は、それほど遠くないと思います。

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