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2018年1月27日 (土)

憲法9条の改正例について

要旨 改正例

第3項 前二項にかかわらず、いかなる国も生存する権利を有するのであって、我が国に対する急迫不正の侵害に対処することを目的として国際連合と協調する陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる防衛軍を置くものとする。防衛軍の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

第4項 防衛軍の任務及び組織・編成並びに法律の適用除外とするものは、これを法律で定める。

第5項 自衛権の行使は、衆議院並びに参議院の承認を要する。緊急事態において、自衛権を行使した場合においても、直ちに国会の事後承認を得るものとする。国会の承認が得られない自衛権の行使は、これを無効とし、所用の措置をとるものとする。

現行の政府の見解を全部詰めた案+急迫不正の侵害に対してのみ国連憲章51条が有効

盛り込まれた論点

1 防衛は生存権に基づくものであり、絶対的平和主義、完全無抵抗主義を採用してないことの確認、明記(現行通り)

2 専ら防衛を目的としており、具体的に急迫不正の侵害に対処するものであることを明記、二項において、交戦権を認めないとしていますので、我が国が宣戦布告して戦うことはあり得ません。(現行通り)

 戦う場合は、極めて限定されており、敵対国の明白な急迫不正の侵害があった場合に初めて防衛が発動されます。これは、宣戦布告のない戦いに見えますが、実態は、侵害の排除です。この防衛方法は、初動において必ず味方に損害が発生し、その犠牲は自衛官が甘受することを国民は良く理解する必要があります。

 戦いは侵害の排除にとどまり敵対国に我が国軍隊が侵攻して占領することもありません。第1項、第2項から導かれる当然の帰結です。極めて歪な戦い方ですが、我が国憲法は、そのように規程しています。

 侵害の排除において、敵対国領土のミサイル基地攻撃を除くと極めて困難な戦いを強いられます。現行では、排除しても排除してもラチが明かない状態に陥ります。我が国憲法は、最初から背水の陣の本土決戦で守り抜くことを前提としています。四面が海であり天然の要害があって成立する戦略です。専守防衛戦略は多大の犠牲を払う必要がある戦略であり、国民に覚悟があるのか国民投票で意見を聞くべきです。

 参考までに言えば、このような戦略が成立する前提は、敵に倍する戦力を以って初めて成立します。卑近な言葉で言えば横綱相撲ができて初めて成立する戦略です。故に日米同盟が必須の戦略となります。横綱相撲ができなくなった場合には、極めて成立しにくい防衛の形態です。石破議員が危惧する所以ですが、1項、2項を存続させての改正では、これが限界になります。

3 実力組織のような詭弁を止めて、国連憲章51条に基づく個別的自衛権及び集団的自衛権を有する軍隊であることの明記(国権の発動たる戦争と威嚇又は武力の行使を目的とする陸海空軍その他戦力は保持しないが、急迫不正の侵害の主体である軍隊に対抗するために正規軍隊は保有できるとします。)(現行実力組織自衛隊の詭弁を改め正規軍とする。)

 生存権を認める→急迫不正の侵害の排除を認める→侵攻する敵対国(軍隊)に対抗する戦力が必要→市民、警察による弓槍、拳銃で対抗することは不可能→侵攻の主体である正規軍隊に対抗できる正規軍隊を保有せざるを得ない。 ∴生存権を認める=正規軍を認める(コラムの最下段に元日本共産党の重鎮 筆坂秀世さんの投稿抜粋を参考として掲げます。)

 生存権を認めるということは、規模はともかく侵攻の主体に対抗できる正規軍隊を保持せざるを得ないことが必然的、論理的に導かれます。 

 自衛隊から防衛軍乃至自衛軍とし、現実と憲法の整合性を図った。なお、現行自衛隊の呼称は、広く国民に膾炙しており、そのままとした。

4 国連との協調の明記(現行通り)

5 文民統制の明記(現行通り)

※自衛隊を認めないと主張している方は、絶対的平和主義、無抵抗主義を主張していることに同じです。また、米国の日本統治装置としてのGHQ憲法の性質を故意に看過してます。

 話せば分かるという仮定に立ち、かつ急迫不正の侵害は起こり得ないという仮定に立っています。防衛に失敗は許されませんので、仮定が正しいことを人類有史5000年の歴史上の実例を挙げて完全に立証する責任があります。

6 現行は、日本国で生起するあらゆる事態を平時の法律で処理する前提ですが、不可能です。よって、生起が予想される事態を予め想定して法律適用除外として防衛省限りの法律を制定する必要があります。

 例えば、侵攻する軍隊と交戦する戦場において、平時の物品管理法を適用して、発砲した薬莢を拾い、実弾が亡失していれば物品亡失損傷報告をあげて、有責か無責か裁定をするなど不可能です。

 官庁契約は、平時を基準としたものであり、直ちに修理して戦線復帰するには、現行の契約法は対応できません。帝国海軍は自前の海軍工廠を有してましたが、自衛隊にはありません。民間造船所と迅速に修理契約を締結できる仕組みが必要です。尖閣諸島を巡り中国との衝突は夢物語ではありません。今そこにある危機そのものです。

 あるいは戦場で交戦して敵を倒した場合に、刑法を適用して、すべての事案について急迫不正であり、他に取る手段がなく、過剰防衛でないことを立証することなど不可能です。自衛隊を憲法に書き込むことよりも、自衛隊の機能の全能発揮のためにも法律適用除外を書き込むことこそ喫緊の課題なのです。

 現行憲法は、そもそも戦時を想定していませんので、万に一つ生起した急迫不正の侵害を排除する現場である戦場においても、すべて平時の法律を適用するとしてますので、不可能なことを実行せよと命じています。それで臍を噛むことはないのかということです。

 仮に指揮官が上記3要件をすべて満たしており、適正な反撃であったとしても、今度は、戦場で戦死したご子息の親御さんがご子息の戦死につき指揮に疑義があるとして民法不法行為に基づき損害賠償請求訴訟に訴えた場合にどうするのでしょうか。現行憲法は訴訟を受理して審議せざるを得ません。これをすべての戦死について、実施するのでしょうか。損害賠償額は天文学的になります。

 戦いにおいては、敢えて特定部隊を犠牲にして、即ち囮にして、事態を打開することも行われます。囮にされ全滅した部隊の隊員のご遺族から、指揮につき疑義ありとして損害賠償請求されたらどうしますか。普通裁判所で刑法及び民法に基づき延々と審理するのでしょうか。

 小隊長が前線において、即応予備自衛官など促成栽培の兵隊が徒党を組んで敵前逃亡を図った場合に、これを見逃すと、普通は前線が総崩れになります。前からは骨を砕く徹甲弾が飛んできます。退いてもセイゼイ懲役5年程度です。毎日毎日軽微な案件で隠蔽だの日本の上層部の醜態を見せつけられて命を懸けて戦えと言ってもそれは無理というものです。どっちが得か考えたら退く方が刹那的には得です。

 これを防ぐために敵前逃亡者を射殺することも当然あります。逃亡者が黙って殺される訳もなく、小隊長に反撃することも予想されます。今や親殺しは普通に新聞に出ています。ましてや我身の存亡に際してアカの他人の上司を殺すなど普通のことなのです。日本はもはや国家に対し誰も幻想など持ってない普通の国なのです。

    ご遺族からは何も殺すことはないだろうとの声は当然でます。小隊長に全責任を押し付け殺人乃至殺人未遂罪で、反撃した敵前逃亡者を正当防衛で裁きますか。敵前逃亡者は、既往歴を根拠として心神耗弱を理由に責任能力ないと主張するかもしれません。あるいは銃創による激痛を回避するために麻薬を使用したことによる錯乱であり責任能力はないと主張するかもしれません。

 普通刑法で戦場で生起することを裁くことは無理があるのです。このような事を想定もしないことこそ、臭い物に蓋をして、無責任極まることなのです。

7 正当防衛3要件に合致する場合に、侵害を排除しますので、なし崩し的に戦争が拡大する可能性がりますので、自衛権の行使には、必ず衆参両院の承認が必要とし、国会の承認が得られない場合には、自衛権の行使そのものを無効とします。満州事変の拡大の教訓を取り込んでいます。

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 戦後73年が経過して、憲法9条について、真剣に考え初めたことは、誠に喜ばしいことです。

 憲法9条は、第1項において、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」としてます。戦争もダメ、威嚇も武力の行使もダメとしています。

 第2項で「前項の目的を達するため、陸海空軍その他戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」としています。軍隊、或いは類似組織は持たないと明記しています。ご丁寧に交戦権も認めないので、其の積りでネとダメ出ししています。

 すると当然ですが、軍隊の類似組織である自衛隊は、憲法違反じゃないかという疑問は当然湧きます。

 自衛隊法は、自衛隊について規定したものです。その法律の憲法上の根拠はどこにあるのかと言われれば当然窮します。

 それは、憲法9条には書かれていないが、前文にも生存権を規定しているように、いかなる国にも生存権はあることを根拠としています。どのような国も他国に預貯金を奪われ、妻、娘を強姦されて黙っていることは独立国家である限り、あり得ない訳です。書かれていなくても誰でも自衛する権利はあるだろうということを根拠としています。要するに当然解釈です。 

 自衛する権利はあるが、敢えて、前文に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」と明記されているように、絶対的平和主義を打ち出した先進的憲法だという方もいます。絶対的平和主義、絶対的無抵抗主義で如何なる艱難辛苦も耐えて見せるというのが憲法の趣旨だという方もいます。

 そうではない、北朝鮮の金正恩のように我が国を海に沈めると言っている国もあるのに丸腰ではおかしいだろうという方もいます。憲法を守って国が滅亡などあり得ないという理屈です。

 現実的に生存権に根ざして自衛隊があり、他国を侵略しない専守防衛に徹した組織であれば、軍隊類似組織ではない実力組織という理屈で自衛隊が位置付けられています。従って軍隊では当然ありません。特別裁判所である軍法会議もありません。自衛権発動要件も警察と同様の論理になっています。従って、自衛隊は戦力でなく実力組織と詭弁で逃げてます。警察比例の原則も適用されますので、警察亜種の実力組織として設置されています。

    詭弁とも言えますが、前項の目的を達するため、即ち国際紛争を解決する手段として戦争、威嚇、武力行使を放棄したのであって、この目的のための軍隊及び軍隊類似組織は保持しないのであって、これ以外の急迫不正の主権の侵害を除去することは生存権に根ざすものであり放棄していないとするものです。当然必要最低限度の実力組織が必要になります。それが自衛隊という理屈です。所謂反対解釈です。

 満載で2万6000トンの空母にF35を搭載して戦力でない、単なる実力組織とする詭弁は、誰がみてもおかしい話です。これでは、自衛隊を憲法違反とする憲法学者が存在して当然です。

 素直に憲法を読めば自衛隊の規模から言って、軍隊類似組織です。なぜ自衛隊が認められるのかと普通の方は、疑問に思います。

 安倍総理は、防衛など国の根幹に関わる組織については、一点も曇りもあってはならないと考えています。防衛については、国民の誰もが理解できる形で明示されている必要があると考えます。

 蓋し当然です。

 現に5兆円も予算を使用する軍隊類似組織があって、憲法上の根拠は何かと問われて、一々憲法には明記されていないが、当然解釈或いは反対解釈で説明するなどはあってはならないと考えています。国の防衛に関しては、小学生が読んでも理解できる言葉と内容で憲法に明記される必要があります。

 それでは、憲法9条に、どのように自衛隊を書き込むのか。

例1 単純に自衛隊を置くと明記する。

第3項 前二項にかかわらず、我が国の専ら防衛を目的として別に定める陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる自衛隊を置くものとする。自衛隊の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

解説 項にかかわらずとすることで、絶対的平和主義、無抵抗主義を採用している訳ではなく、急迫不正の事態においては、生存権より派生する自衛権を発動することを明確にしている。但し、とし2項後段に留保条項をつける案もあるが、2項を改正しないとの方針に基づき、第3項を建てた。

 2項に「前項の目的を達するために」とあり、新たに項立てする条文にも、「前項にかかわらず」とすることは、いかにも木に竹を継ぐ感がある。本来であれば、2項に但し書きで書き組むことが条文的には美しい。先人が知恵を絞って反対解釈の余地を残した2項の「前項の目的を達するために」は不要になるのであるから削除して3項項立てとすることが美しいことは言うまでもない。

「我が国の専ら防衛を目的として陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる自衛隊を置く」と内外に宣言することで憲法違反の疑義をなくすものです。また、内容的には、現状追認以上のものではない。現行憲法9条は留保条項を付けている訳でなく朝鮮戦争を契機に米国の要請で言わば後出しジャンケンで自衛隊を創設したのですから憲法違反と考える学者、国民がいても当然です。これらの不具合を解消するために、留保条項を書き込むものです。それらの不具合を遅ればせながら解消しようとするものです。

憲法第9条2項も改正する案によれば、次のようになります。(納まり具合) 

第1項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

第2項 陸海空軍その他戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

第3項 前二項にかかわらず、我が国の専ら防衛を目的として陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる自衛隊を置くものとする。自衛隊の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

例2 戦闘を目的としているのであるから防衛軍を置くとするもの。やはり、前2項との関係で防衛軍設置の経緯がわかりにくい。

第3項 前二項にかかわらず、我が国の専ら防衛を目的として陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる防衛軍を置くものとする。防衛軍の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

解説 前二項にかかわらずとすることで、絶対的平和主義、無抵抗主義を採用している訳ではなく、急迫不正の事態においては、生存権より派生する自衛権を発動することを明確にしている。自衛権の発動を姑息な軍隊類似組織ではなく自衛軍として明確に位置づけるものです。

 自衛隊を防衛軍と位置づけることは、極めて重要です。なぜならば、他国による急迫不正の侵害という事態は、場所は現場でなく戦場です。相手は強盗犯などの民間人ではなく、殺傷を専門とする正規の軍人です。使用される武器は、短銃、ライフルなどの小火器ではなく、殺傷力の極めて強力な兵器です。要するに極めて強力な戦力なのです。

 これに対抗する兵力運用思想が、警察比例の原則を適用して必要最小限度の範囲で反撃するなどとしては、排撃できるものもできなくなります。ですから世界の常識として国の生存権を保障するものは国防軍とされており、個別的自衛権及び集団的自衛権が固有の権利として認められています。よって、防衛軍を設置するとすべきものなのです。

 現在までは、憲法9条があるので警察亜種の実力組織とし詭弁で逃げてきました。絶対的平和主義を採用しているかのような誤解の生ずる憲法ですが、いかなる国にも生存権は当然認められているのであって、生存権を確保するために防衛軍を設置すると明記することは、必要なことです。決してガンジーの唱える無抵抗主義を採用している訳でないことを明記すべきものなのです。相手が倦むまで略奪、強姦させることは何も持たない者の独立運動などの場合には有効な戦術ですが、世界第三位の国内総生産を有する国が採用すべき戦略ではありません。

例3 なぜ前2項があるにもかかわらず、防衛軍が設置できるのか説明を加えたもの。

第3項 前二項にかかわらず、いかなる国も生存権を有するのであって、我が国の専ら防衛を目的として陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる防衛軍を置くものとする。防衛軍の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

解説

 自衛隊は、紛れもなく軍隊類似組織です。ヘリ搭載護衛艦を有して軍隊類似組織でないとは誰も言えません。それがなぜ9条2項に抵触せずに保有しているのかと言えば、「いかなる国も生存権を有する」からなのです。この生存権は、国連憲章でも保障している各国の固有の権利です。生存権を保障するとは、自らを防衛する権利を有するという理屈なのです。まず、この権利を否定する方はいない。

 憲法9条は、あたかも生存権に基づく防衛権を放棄して絶対的平和主義を取っているが如きの誤解を与える余地があり、明確に生存権に基づく自らの防衛権を保有していることを確認し、それに基づく防衛軍を設置すると明確にしています。明確に軍隊類似組織など姑息な態度を改め防衛軍を置くとしています。

   生存権に基づく防衛権を発動する場合は、侵攻してくる相手方は、正規軍です。世界第3位の国民総生産を有する国を侵攻しようとするのですから警察権力ではありません。正規軍と万やむを得ず交戦する場合には、我が国も正規軍としての体裁を整えなくては最初から負けています。

 国連加盟のすべての国は、国連憲章51条にthe inherent right of individual or collective self-defenseと規定しているように個別的または集団的自衛権は固有の権利を有すると規定しています。従って、生存権から派生する自衛権は、完全無欠の軍隊を当然の権利として保有することが認められているのです。我が国を侵攻する国は完全無欠の軍隊を以って武力行使を行うのですから蓋し当然です。

 従って、急迫不正の事態に対処する実力組織は完全に軍隊としての体裁を整えることがイロハのイなのです。正規軍と軍隊類似組織との戦いでは、最初から手かせ、足かせをかけて戦うようなもので極めて不利な状況での戦いになります。軍隊類似組織乃至実力集団など曖昧なことを言っていては、これでは敵の侵攻を排除したいのか、排除したくないのかわからないことになります。

 憲法9条1、2項において、他国の侵略は明確に否定していますので、専守防衛となり、防衛としては不完全ですが、現状では最良の策です。依然として先進的な憲法であることは間違いありません。国民の間にあるグダグタ、誤解、欺瞞を明確に文字にしたものです。このような継子扱いのまま、自衛官を戦場に送り出し、手かせ、足かせをかけて戦わせることは人倫に悖るということなのです。

 このように規定すると、自衛隊は、軍隊乃至軍隊類似組織ではあるが侵略戦争を目的とする軍隊乃至軍隊類似組織ではなく、純粋に自衛するための軍隊乃至軍隊類似組織であることを明確にして自衛隊が違憲であると解釈する余地をなくすことができる。

例4 例4に国際連合との密接な連携をとると明記したもの

第3項 前二項にかかわらず、いかなる国も生存権を有するのであって、我が国の専ら防衛を目的として国際連合と協調する陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる防衛軍を置くものとする。防衛軍の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

  この例などは、国際連合に積極的に貢献して国際社会で名誉ある地位を確保するという我が国の国是にも合致、現行制度のすべての要素を盛り込んだものになります。しかし、物事には裏があり、国是を逆手に取られて、何事にせよ国連軍としての更なる貢献が求められる恐れが多大にあります。将来国連常任理事国を目指すのであれば国連との協調は必要な重要課題です。

納まり具合

第1項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

第2項 陸海空軍その他戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

第3項 前二項にかかわらず、いかなる国も生存権を有するのであって、我が国の専ら防衛を目的として国際連合と協調する陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる防衛軍を置くものとする。防衛軍の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

例5 野党好みの改正例

  第3項 前二項にかかわらず、いかなる国も生存する権利を有するのであって、我が国に対する急迫不正の侵害に対処することを目的として国際連合と協調する陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる防衛軍を置くものとする。防衛軍の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

解説  防衛軍としても良いが、あくまで日本国防衛であり、しかも他国の急迫不正の侵略が生起し、他にとる手段がないときに、必要最低限度で防衛を発動するという内容であり、近隣諸国は安心する内容になっています。どちらかと言えば政権を縛ることを好む野党好みの改正例です。いままでの理屈を明示したものであり、現行憲法と何ら変更はありません。

 元日本共産党の重鎮の筆坂秀世さんがJBプレスで言ってます。

 「自衛権というのは、国連憲章51条でも認められているように、急迫不正の侵害に対して、武力でそれを排除する国際法上の権利である。つまり、自衛権があるということは、自衛のための一定の武力の保持が許されるということと、ほとんど同義なのである。

 自衛権はあるが、自衛軍は持てないなどという憲法解釈は論理的にも、現実政治に照らしてもあり得ないのである。

 護憲派は、自衛隊合憲論の立場に、公然と方向転換すべきなのである。自衛隊は憲法違反、日米安保条約は廃棄などと言っていては、到底、改憲派に太刀打ちできないであろう。」元記事 護憲派の論理の「死角」 道理を述べてます。北朝鮮、中国の核ミサイルが我が国に照準を定めている現実と野党は向き合う必要がある。

納まり具合

第1項 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

第2項 陸海空軍その他戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

第3項 前二項にかかわらず、いかなる国も生存する権利を有するのであって、我が国に対する急迫不正の侵害に対処することを目的として国際連合と協調する陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊からなる防衛軍を置くものとする。防衛軍の最高指揮官は、文民である内閣総理大臣とする。

第4項 防衛軍の任務及び組織・編成並びに法律の適用除外とするものは、これを法律で定める。

補足

 石破議員は、9条に条文を加えて現状を追認して、専守防衛に徹するだけでは、今後生起が予想される事態への対処は困難としています。30年前の米国の傘が十分に機能している場合には現状追認型の憲法改正も意味があったが、現在、未来を見通した場合には、現状追認型の憲法は日本の選択を狭めて事態に対処不能となる可能性が大きく、国論を2分しても攻撃も防衛もできる防衛軍にする必要があると言ってます。

 このため2項は削除すべきと言ってます。正攻法でありベストの選択ですが、国内世論が二分して憲法改正が永遠に失われる可能性もある。安倍総理という近世150年、史上最強の総理の存在があっての憲法改正ですので、時期を失すると日本統治装置としての現行憲法改正は永遠に不可能になる。日本は、武器を購入する顧客としては遇されても、武器の国産化を計画すると横槍が入り実質的に「守らせてもらえない」状況は、日本国民の誰もが感じていることです。安倍総理が持病で倒れると属国からの脱出は永遠に不可能になるので総理の健康管理は何よりも重要です。

 小沢議員の言う「普通の国」になることは、極めて困難な事業です。殆ど不可能とも思われた困難な事業を戦後73年目にして安倍総理が挑んでいます。

 野党の議員は、このことを良く認識して三面記事攻撃もホドボトにしないといけません。道義的責任は、選挙の洗礼を受けてお仕舞いです。それでも納得がいかない時には、警察に告訴するだけです。国の仕組みがそのようになっています。

参考

国連憲章51条

この憲章のいかなる規定も、国際連合加盟国に対して武力攻撃が発生した場合には、安全保障理事
会が国際の平和及び安全の維持に必要な措置をとるまでの間、個別的又は集団的自衛の固有の権
利を害するものではない。この自衛権の行使に当って加盟国が措置は、直ちに安全保障理事会に報
告しなければならない。また、この措置は、安全保障理事会が国際の平和及び安全の維持又は回復
のために必要と認める行動をいつでもとる
この憲章に基く権能及び責任に対しては、いかなる影響も及ぼすものではない。

Article 51
Nothing in the present Charter shall impair the inherent right of individual or collective self-defense if an armed attack occurs against a Member of the United Nations, until the Security  Council has taken measures necessary to maintain international peace and ecurity. Measures  taken by Members in the exercise of this right of self-defense shall be immediately reported to the Security Council and shall not in any way affect the authority and responsibility of the Security Council under the present Charter to take at any time such action as it deems necessary in order to maintain or restore international peace and security.

 

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日本は戦争ができると思ってませんか。無理です。


 

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